こんにちは、ボードゲーム好き夫婦のぺーさんとあすなんです。
最近、ドイツの著名なボードゲーム作家、ヴォルフガング・クラマー先生の作品がお気に入りな傾向にある来ているので、今回はクラマー先生の紹介をしようと思います。
ヴォルフガング・クラマー先生といえばニムトやアブルクセンなどの軽めのカードゲームが有名なところですが、我が家としてはなんといってもボードで遊ぶ陣取り系のゲームが好きです。
ヴォルフガング・クラマー先生とは?
基本情報
なかなか紹介できるほどのことを存じ上げないので、まずはウィキペディアから。
ヴォルフガング・クラマー(Wolfgang Kramer, 1942年6月29日 - , シュトゥットガルト出身)は、 ドイツのボードゲームデザイナーである[1]。
クラマーは1973年から1988年までの16年間は運用管理者やコンピューター科学者として働きながら趣味としてゲームを作成していたが、1989年から専業ゲームデザイナーとなった[1]。彼は200以上のゲームをデザインしており、総発行部数は1000万部を超えている[1]。作品の多くがドイツ年間ゲーム大賞ノミネートされている。 彼は他のデザイナーと連携する事が多く、特にミヒャエル・キースリングやリヒャルト・ウルリッヒと組むことが多い。
思いつく有名作品をあげてみると、ニムト、アブルクセン、エルグランデ、ティカル3部作、アサラ、ハチエンダ……といった感じですが、流石200以上のゲームをデザインしているということだけあって日本で遊ばれている作品もかなり多い…
ボードゲームのデータベースサイト、ボドゲーマで検索してみると150個くらいヒットしますね。
ボードゲーム検索|ヴォルフガング・クラマー(Wolfgang Kramer)
ニムトって色んなシリーズ出てるんですねえ。
「ニムトの作者がほかにボードゲームを出している」というのでも、ボドゲ作家の名前を見る習慣のない方にはびっくりポイントかもしれないので、そこは今日覚えて帰ってください!(何)
クラマー作品との思い出
ニムトあたりは大学生のころには当然のようにめちゃくちゃ遊びました。
あすなんはやはりハチエンダを遊んでから強烈にファンになったところがあります。
クラマー先生の作品なら、内容分からなくてもとりあえず遊んでみようと思うくらいです。
いわゆる「古き良きボードゲーム」、つまりジレンマが楽しめるゲームが多い印象で。まさにドツボです。
また、結構ちゃんと点数をくれるボードゲームという印象で、色んな場面で点数が入ることが多い。……とか思っていたら、ボードゲームの盤面の端にある点数トラックのことをドイツではクラマー先生にちなんだ呼び方をしているんですねw
プレイヤーの得点を記録するトラックを盤面の端に配置してあることが、ドイツのボードゲームではしばしば見られる。この方式はクラマーに因みKramerleisteと呼ばれている。クラマーがこの方法によるスコア追跡を採用したのは、1984年のゲームである 『アンダーカバー』 (Heimlich&Co.)が最初である。(引用:ヴォルフガング・クラマー - Wikipedia)
遊んでみてオススメの作品たち
ハチエンダ
プレイ人数:2〜5人
インストにかかる時間:20分
プレイ時間:60~90分
あすなんお気に入りの作品です。
最近リニューアル版(英語)が発売されて一時期話題になっていた、牧場を作っていくタイル配置ゲームです。
タイル配置のためのカードを買って、
カードをプレイしてタイルを配置する。超シンプル!!
土地タイルと動物タイルの2種類のタイルがあり、
ボードの周辺を囲う土地タイルから、ボード中央の市場を目指して動物タイルを伸ばしていきます
隣接している土地タイルの長さが長くなればなるほど、動物タイルを配置したときの収入がたくさん入ってくる!
どんどん牧場が拡大していくにつれ、お金も点数もたくさん入っていく感じが超楽しいです。
この拡大して点がどんどん入っていく感じ、クラマー作品の一つの特徴なのでしょうか。点数トラックを2周して200点超えたりもするのですが、点入る系のボドゲはあすなん好みです。
今は定価より高い値段でしか買えない状況ですが、リニューアル版が日本でも流通してみんなに遊んでもらえるといいな…
(しかし残念ながら投稿時に見返しても楽天で旧版の中古とかしか見当たらない…)
関連記事: 最近やって面白かったボードゲームまとめ(2019年11月版)
ガチガチのマジョリティ争いが楽しめる~フォルム・ロマヌム~
プレイ人数:2-6人
インストにかかる時間:5分
プレイ時間:40分
タテ・ヨコ・ナナメ&7色のエリアでマジョリティをとる陣取りゲームです。
1ターンに1個ずつプレイヤーカラーのコマを置いていき、 縦一列などのマスに全てコマが置かれたら時点で決算が発生します。
①一番多くコマを置いてる人がいたら単独で7点
②コマが一番少ない人は、一人ならマイナス4点、複数いる場合はマイナス2点
ただし、単独1位の人がいない場合には決算が発生せず、膠着状態となります。単独一位の人が発生した時点で決算が発生します。
手元のコマを使い切ってしまったら、すでに置いているコマを移動しないといけませんが、決算待ちで当然動かしたくないコマがあるわけです…
一位がとれない列でも、あえて決算を発生させて単独最下位を回避したり…という葛藤しながら色んな戦略を求められている感じがします。
あっちのことも、こっちのこともしっかり考えないといけないのでものすごく頭を使います。ほんとにもう、ジレンマにもほどがある…笑
ガチガチのマジョリティ争いゲームですね。
関連記事:最近やって面白かったボードゲームまとめ(2020年7月版)
やっぱり定番! ニムト
プレイ人数:2~10人
インストにかかる時間:3分
プレイ時間:20~40分
お手軽!簡単!すごく盛り上がる!定番カードゲームのニムト。
一斉にカードを出すだけ、というシンプルなルールなので、鍋パのあととかの
手持無沙汰なときにやるにはすごくぴったり。小箱なので旅行や合宿にも。
1から104までの数字が書かれたカードを使います。
まず場にランダムに4枚カードを配置し、4つの列とします。
手札として10枚配られます。
一斉に1枚だして、小さい順に、4つの列のうち数字が近いところに並べていきます。
1つの列が6枚になるとアウト
6枚目を出した人がその列のカードをすべて引き取ります。
カードにはマイナス点が書かれていて、マイナス点を多く引き取った人の負け。
ほかの人が出すカードを推測して、6枚目になるのを避けていくのですが、
大人数でやればやるほど一気に場が動くので予測が難しい…
はじめてのボードゲームとしてもおすすめの、定番の一品です。
ティカル(2016年版)
プレイ人数:2~4人
インストにかかる時間:20分
プレイ時間:60~90分
こちらもドイツゲーム大賞受賞作…ですが、歴代のゲーム大賞受賞作の中でも圧倒的な重さを誇るゲームです。当時は賞自体が存在しなかったのですが、今でいうとエキスパート賞かそれ以上くらいの重さ。
クラマー先生によるマジョリティ陣取りゲームです。次に取り上げているトーレスと「アクションポイント制で、上に積んでいくタイプの陣取りである」という点ですごく似ていますが、遊んでみるとトーレスとは全然違うプレイ体験なのではないかと思いました。
地形タイルが1ターンごとに配置されていく感じが、密林を探索している感じがしてすごくワクワクしてとても楽しい。
プレイ感は……結構重い笑
ティカルの特徴は、ゲーム中に4回決算が行われ、プレイヤーがそれぞれ行動してから自分の決算をするところ。
Aさんが駒を動かしてマジョリティを確保する→Aさんの決算
BさんがAさんのいるところにはいってマジョリティを奪う→Bさんの決算
という流れになります。
マジョリティ争いのゲームでありながら、一人で独占していても点の伸びは効率が悪いので、二人で協力しながら積み上げながら、決算では二人とも別にマジョリティをとる、という協力関係を築いて他の人に差をつけるのが大切なのでは…?という気がしてきています。その戦略はまだ試せていません。
我が家のは、2016年のリメイク版ですが、コンポーネントがとても良い。
ずっしりとした重みのあるピラミッドのコンポーネントが魅力的です。
ティカル:Tikal(2016年版) / SuperMeeple / W Kramer& M Kiesling
トーレス
プレイ人数:2~4人
インストにかかる時間:15分
プレイ時間:60分
縦に積んでいく陣取りゲーム!2000年のドイツゲーム大賞です。
うまくハマれば200点をたたき出せる、どんどん点が伸びて楽しい陣取りゲームです。
前年にドイツゲーム大賞を受賞したティカルをちょっと簡単にアレンジしたゲームという位置づけのようで、
「アクションポイント制で、上に積んでいくタイプの陣取りである」という点ではティカルとかなり似ていますが、コマが建物の上に上がったり下りたりする感じはサントリーニを思い出すシステムです。
ティカルではピラミッドを獲得できるのは上に乗った一人だけですが、トーレスでは協力してお城を広げていくインセンティブがあったり、他の人が上まで上がってこられないように邪魔をしたりできる感じが、ティカルとはまた違った楽しさを演出しています。
古いドイツゲーム大賞ものは日本語版が販売されておらず、このトーレスも和訳付き輸入版が細々と流通しているくらい。和訳付き商品を見かけたらぜひ手に取ってみてください。
※Amazonだと和訳説明書がついてくるか不明。我が家はボドゲーマで購入しましたが品切れが多いです。
(White Goblin Games ) Torres / トーレス [並行輸入品]
もう少し詳しいルールについては の記事で紹介しています。
この前もハチエンダで200点越えの1位をたたき出したので、あすなんはクラマー先生と相性がいいのかもしれません。
バンバン点が入っていくゲームは、純粋にやっていて気持ちが良いです笑
エルグランデ
プレイ人数:2~5人
インストにかかる時間:15分
プレイ時間:120分
1996年ドイツボードゲーム大賞の受賞作。カタンの次の年です。
ドイツボードゲーム大賞は家族向けのボードゲームが受賞すると思っていてだいたい間違いないのですが、このエルグランデは歴代のドイツボードゲーム大賞の中でもちょっとおかしいくらい重量級ゲームになっております。
各エリアにコマを配置していき、マジョリティをとっている人が決算時(全部で3回)に点数をもらうという、マジョリティを争う陣取りゲーム。流石クラマー作品という感じ。
写真の左下にある塔のようなところにもコマを入れておくことができ、ここに入れたコマは決算時に好きなエリア1か所に配置することができます。
せーの!でどこのエリアに飛ばすかを示します。これでマジョリティに逆転が起きるのが面白いし、それを警戒してコマの配置が悩ましくなるのがまた良いところです。
また、手番順を決めるために数字の描かれたカードを出すのですが、大きい数字のカードを出すと手番が早い代わりにコマの補充が少なく、小さい数字のカードを出すと手番が遅い代わりにコマがたくさん補充されます。
手番が早いほうがいいのか、遅い方がいいのか結構悩みどころですし、いつコマを補充するのかのタイミングを見計らうのも面白い。
ただし、テキストの書かれたカードがあるゲームなので、日本語版が存在しないのがちょっと購入に手が伸びないところ。
Amazonだと20周年記念BIGBOXの並行輸入品は手に入りますが、今からでも日本語版を出してほしいところ…30周年記念に期待するしかないのかしら?笑
興味を持たれた方はお近くのボードゲームカフェなどに置いているか確認してみるといいかもしれません。
なお、最近日本で話題の天下鳴動はエルグランデを意識した作品だと思っています。
日本の同人ゲーで初のBGG100位以内にランクインした横浜紳商伝に引き続き、天下鳴動も世界で評価されていくといいな…と願っております。
未プレイで気になっているもの
アンダー・カバー
1986年ドイツ年間ゲーム大賞を受賞したゲームのリメイクです。
自分が担当するスパイコマがどれなのかを隠し、他のプレーヤーにばれないようにしながら、でも最後は自分が得点が高くなるようにゲームを進めていかなければなりません。
ポルタ・ニグラ
クラマー作品への愛を語る
改めて遊んだ感想を読み返してみても、滅茶苦茶面白かったなーという気持ちがわいてくるところです。
あとはなぜかあすなんはクラマー作品初プレイ時に結構1位をとったり優勢になることが多いのですが、それは別に戦略をしっかりたてたからというよりも、
「こんな体験をしてほしいと思っているに違いない」という直感に従って遊んでいたら点も入ってきた…みたいな感じです。
どう楽しんでほしいのか、というのが結構明確な作品が多いのではないかな、とあすなんは思っております。
ぺーさんはボードゲームの中でも陣取りゲームが好きなので、様々なシステムを組み合わせて陣取りを次々と世に出してくれるクラマー先生が好きです。
ハチエンダやティカルなど、ゲームが進んでいくうちに盤面が視覚的に豪華な感じになっていくゲームが多い気がするのも視覚情報優位なぺーさんとしては好きなポイントです。視覚情報という点では、あすなんも言っているように直感的に遊べるようにできているのかも知れませんね。
とにもかくにもクラマー作品ならなんでもやってみたいので、一緒に遊ぶ機会がある人はぜひお願いします笑
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